素晴らしい人生になるように

大阪で弁護士をしております、中江友紀(なかえゆき)と申します。

私は、週末によく映画を観ます。

「素晴らしきかな、人生」という映画をご存知でしょうか。

2016年の洋画で、ウィル・スミスが主演です。

娘を病で亡くし人生のどん底にある主人公が、奇妙な3人の男女との出会いを通して、新たな一歩を踏み出していくストーリーです。

原題は「Collateral Beauty」といい、「Collateral」には二次的な、副次的なという意味があります。

人生のどん底にあっても、だからこそ見えてくる些細な幸せや美しさを見逃してはいけない、そんなメッセージをくれる映画です。

私自身、身近な方を自死により亡くした経験があります。その時は、本当に落ち込みました。

ただ、その経験を経たからこそ気づけたこともありました。

正しい例かわかりませんが、例えば、亡くなられたその日に、絶望の中で天を仰いで見た空が、皮肉なほどに綺麗に澄んでいたことが印象的に残っています。落ち込んだ私を支えてくれる人がたくさんいることにも気づきました。

映画のメッセージのように、悪い出来事にも、何か副次的な良いことがあるのではないかと考えるようになりました。

何より、私にとっての悪い出来事があったからこそ、今となっては自死遺族の方の力になりたいと思うようになり、当弁護団に所属するに至っています。

どんなにつらい出来事があっても、何か二次的な、副次的な何かに気付き、出会い、一歩進める機会があるはずだと考えています。

そして、私は、当弁護団の活動において、一人でも多くの方が一歩前に進むことができるようなお手伝いができればと思っています。

微力ながら、弁護士としての自分にできる限りの活動と努力を重ねていきたいと考えています。