依頼者は当弁護団のホームページで、自殺免責期間内の自死でも精神障害により意思決定能力が著しく障害されていたことによる自死の場合、保険金が支払われるというブログを読んで、当弁護団に連絡を下さいました。
息子さんが2戸の投資用マンションを購入されていたので、異なる生命保険会社の団体信用保険契約も2つあり、一方の保険会社のパンフレットには精神障害によって意思決定能力が著しく障害していたことによる自死の場合は自殺免責期間内であっても保険金を支払う旨の記載があり、一方の保険会社のパンフレットにはその旨の記載がありませんでしたから、依頼者は、当初、当該記載のある方の保険会社についてのみ弁護士に相談して来られました。
私たち弁護士から、「パンフレットに上記のような記載がなくても、精神障害による意思決定能力の障害を立証できれば、保険金は支払われる」とご説明し、2件の団体信用保険の請求について、依頼を受けることになりました。
弁護士が、退院直後の息子さんの様子をご両親から詳細に聴き取ると、幻覚・妄想等の統合失調症の症状が認められました。そこで、その内容を書面にまとめて、息子さんが入院されていた精神科病院の主治医に見ていただき、「退院したとは言え、未だ統合失調症の症状は強く残っていたのではないですか?」と尋ねたところ、主治医は、「退院直後で薬の量の調整中だったので統合失調症の症状が出たものと考えるのが相当である」と言ってくださいました。
その主治医の見解を書面にしてそれぞれの保険会社へ請求書とともに提出したところ、いずれの保険会社からも、保険金の支払いを決定するとのお返事をいただくことができました。