労災に関しては、うつ病としての通院歴はなかったものの、眩暈や体調不良などについて耳鼻咽喉科に通院されていたので、カルテを取り寄せて内容を確認し、ご家族からの聴き取りも合わせて精神障害の発病を立証しました。また、トラック運転手ということもあり労働時間を立証する資料は全て会社にありましたので、会社に対して証拠保全を実施して、タイムカードや業務日報などを入手して、労働時間の立証を行いました。その結果、労災は無事支給されました。
これに対して生命保険は交渉開始の時点から難航しました。弁護士と生命保険会社の社員とで打ち合わせを行っていたのですが、その社員達は「自殺免責が適用されないケースというのは、精神障害によって自分が鳥になったと思い込んで投身したような事例に限られるのだ。」と言い切っていました。そこで、うつ病が重症であったことを立証の目標にしました。立証手段としてはご家族から詳細な聴き取りを行った上で、自死を図った現場の状況を弁護士自身が確認し、さらに救急隊の記録などを取り寄せ、希死念慮が非常に高かったことなどを主張しました。その結果、生命保険も訴訟をせずに交渉の段階で満額支払われることになりました。