営業マンが過労自殺(自死)した事案は、外回りの仕事や直行直帰の日が多いなど、労働時間の把握が難しい事案が少なくありません。
この事案でも出勤簿は存在したものの、故人の客観的な労働時間を反映しているとはいえませんでした。そこで証拠保全を実施して、出勤簿、営業車のドライブレコーダー、パソコンのログ、建物の入退館記録などを入手して、長時間労働を立証しました。
労災については、労基署は連続勤務と長時間労働を認定して労災の支給を認めました。
会社に対して損害賠償を請求したところ、故人やご遺族に対して誠実に向き合おうとする姿勢が見えましたので、交渉によって解決することを目指しました。最終的な合意文書の中には、故人が業務によって死亡したことの確認、会社に対する貢献、謝罪、再発防止とその具体策、社員に対する研修などを内容とする非常に充実したものとなりました。また、会社の代表取締役ら幹部がご遺族に直接謝罪する場を設けることもできました。