線路への飛び込みで亡くなられた方の親より、鉄道会社から請求されるかどうか不明の状態で相談をされ、鉄道会社と交渉をし、結果的に相続放棄をした事例

法的手続の内容

 相続放棄手続きは、自己のために相続が発生したことを知ったときから3ヶ月以内に行う必要があります。しかし、多くの鉄道会社は3ヶ月以内にご遺族に対して請求することはなく、3ヶ月経過後に請求を行います。

 本件でも鉄道会社は3ヶ月近く経過しても何も請求しませんでした。そこで、3ヶ月経過した後に鉄道会社が請求する可能性も考えて、相続の承認または放棄の期間の伸長の手続きを行いました。

 すると、事件から3ヶ月と少し経過した頃、鉄道会社から損害賠償請求が届きました。内訳を見ますと、特急の車両の破損もあったことから損害賠償請求額が高額に及んでいました。

 弁護士から相続財産の範囲内でしか支払うことができないと伝えて交渉をしましたが、鉄道会社は、請求額を減額する場合、故人の財産のみならず、ご遺族の現在の年収や財産・家計の状況の開示を請求してきました。

 そのためご遺族はやむを得ず相続放棄を行いました。

法的手続を終えて

鉄道会社は事件から3ヶ月経過した後に損害賠償を請求して来ることがよくあります。本件でも期間伸長を行っていたおかげで相続放棄によって損害賠償義務を免れることができました。
鉄道会社が請求額の減額を検討する際に、故人の財産のみならず、相続人であるご遺族の現在の年収や財産、家計の状況の開示までを条件とすることは、ご遺族に対する過度な要求ではないかと感じました。

自死遺族が直面する
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