本件は、自死をされた日の直前を起算日とした場合、直前1か月に160時間を超える時間外労働が確認されていましたが、自死をされた日の1か月程前には体調不良により欠勤しており、この時点で機能障害が生じているように見られる可能性もありました。
仮に、発病時期がこの時点であると認定されてしまうと、自死直前1か月の160時間を超える時間外労働が発病後の事情となって例外的にしか評価されず、労災認定がなされない可能性もあるため、意見書を作成するに当たっては、重症うつ病エピソードの発病時期がこれらの時期ではなく自死の直前であると認定してもらえるよう、自死の直前までは家族旅行へ行ったり孫と遊んだりしていた等のエピソードを盛り込み、細心の注意を払って意見書を作成しました。
その結果、労基署は、自死をされた日の直前を発病時期として認定し、極度の長時間労働が認められるとして労災を認定しました。