工場現場の現場代理人として、施工担当者及び作業担当者の監督、資材の手配等の業務に従事していた被災者が、人員不足による工期の遅れ等のために、極度の長時間労働を含む長時間労働や深夜労働を含む度重なる12日以上の連続勤務を余儀なくされた結果、重症うつ病エピソードを発病し、自死した事例

法的手続の内容

 本件は、自死をされた日の直前を起算日とした場合、直前1か月に160時間を超える時間外労働が確認されていましたが、自死をされた日の1か月程前には体調不良により欠勤しており、この時点で機能障害が生じているように見られる可能性もありました。

 仮に、発病時期がこの時点であると認定されてしまうと、自死直前1か月の160時間を超える時間外労働が発病後の事情となって例外的にしか評価されず、労災認定がなされない可能性もあるため、意見書を作成するに当たっては、重症うつ病エピソードの発病時期がこれらの時期ではなく自死の直前であると認定してもらえるよう、自死の直前までは家族旅行へ行ったり孫と遊んだりしていた等のエピソードを盛り込み、細心の注意を払って意見書を作成しました。

 その結果、労基署は、自死をされた日の直前を発病時期として認定し、極度の長時間労働が認められるとして労災を認定しました。

法的手続を終えて

本件は、勤務先に労災請求の段階から代理人弁護士が就任し、当方の求めにより勤務時間等に関する資料(PCのログインログオフ記録や通話記録等)を開示したため、速やかに労働時間を把握することができ、無事労災認定を受けることができたことから、ご遺族にも満足して頂くことができました。

自死遺族が直面する
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