被災者は、顧客のシステムの保守・管理を行うシステムエンジニアで、顧客先に常駐して勤務していました。顧客の大規模なシステム障害が発生すると、緊急対応を余儀なくされ、徹夜で対応することも頻繁にありました。このようなシステム障害に対する緊急対応により、月の時間外労働時間は100時間を超えました。被災者は、精神的に不調に陥りながらも、勤務を継続しましたが、あるとき失踪し、その後遺体で発見されました。
被災者のスマートフォンを確認すると、Googleのタイムラインに位置情報が記録されていました。タイムラインには職場に残っている時間が克明に記録されており、会社の勤怠情報と照らし合わせながら、被災者の実際の労働時間を調査し、100時間を超えていることを立証しました。労基署は、被災者の恒常的な長時間労働を認め、徹夜での対応を求められ、顧客から無理な要求を受けていることの心理的負荷を適切に評価し、労災認定を受けることができました。 また、その後、会社に対する損害賠償請求を交渉から始めたところ、会社も大きく争うことなく、請求に応じ、早期に和解で解決することができました。