今の私にできること

 大阪で弁護士をしている、西川翔大(にしかわしょうた)と申します。

 私は、弁護士になった頃から自死遺族支援弁護団の活動に参加しています。

 大学生の頃に、仲の良い友人が身内を自死で亡くした事実を打ち明けてくれ、自死遺族の置かれた状況や辛さに初めて触れました。

 そのときは、落ち込む友人に対して、どう声をかけたらいいのか分からず、強い無力感を味わいました。

 私は、その頃から自死の問題に関心を寄せ、弁護団に参加するに至りましたが、弁護士として自死遺族のご相談を受けるようになった今も、その出来事は忘れられません。

 しかし、微力ながら今は弁護士としてできることがあります。

 まず、①ご遺族の不安や悩みにじっくりと耳を傾けて、ご遺族の気持ちに寄り添うこと。

 そして、②ご遺族の不安や悩みをひも解き、法的問題を整理していくこと。

 最後に、③可能な法的手段を用いて、ご遺族の希望を実現するために尽力すること。

 当弁護団では、毎週相談担当者が決まっており、その週の担当者が水曜日12時~15時のホットラインとその週のホームページへの問合せに対するご相談に対応していきます。

 辛く苦しい状況にあるご遺族が、ホットラインやこのホームページを見つけて、弁護士に連絡をすることだけでも、とてつもないエネルギー要することだと思います。

 ご遺族がようやくたどりついた相談先で、私が相談担当者となることも何かのご縁といえます。

 私が担当者となったからには、ご遺族が少しでも不安や悩みを解消し、ほっと一息つけるように、今の私にできることを全力で行い、少しでも力になれるように尽力したいと思います。