自死遺族支援弁護団は2020年12月で10年目を迎えます。
自死遺族支援弁護団は弁護士の集まりですが、弁護士というと皆さんはどのようなイメージをお持ちでしょうか。
バリッとしたスーツを着て、金ぴかの弁護士バッジをつけて、かっこよく証拠を発見し、法廷でも裁判官や相手方弁護士や証人を論破するというイメージをお持ちの方もいらっしゃると思います。
また、弁護士といえば仏頂面で、融通が利かず、何言うと怒られそうなイメージをお持ちの方もいらっしゃるでしょう。
最近だとテレビコマーシャルを思い出す方もいらっしゃるかも知れません。
我々は、自死遺族の方々から、温かで頼れるイメージを持って頂きたいと考えています。
自死遺族の方々にとっての法的問題は、家族を亡くした悲しみや自責の念、ご自身の体調の問題、自死に対する偏見などが存在するため、普通の法的問題と比較して精神的な負担が重いといえます。
自死遺族の方々にとって法的問題を解決することは、高く険しい山を登るようなものです。そして、弁護士の役割は、一緒にその高く険しい山を登るガイドやパートナーであるべきだと考えます。
登山の途中では様々なことが起こります。引き返したくなることもありますし、雨や風に打たれることもあります。登っていた道が行き止まりのこともあります。
そのような苦しい状況でも信頼して頂くためには、弁護士は、高い技術を身につけることは当然として、自死遺族の方の人格や尊厳を尊重し、その一環として可能な限りの説明とコミュニケーションをとることが必要です。そして、このような弁護士の姿勢が、温かで頼れるイメージにつながって欲しいと考えています。
これからも、またこれからも、自死遺族の方々から温かで頼れると感じで頂ける弁護団であり続けるため努力をして行きたいと思います。