弁護団員を募集します!

1 加入のきっかけ

 私は、司法修習生の頃に、当弁護団の代表生越(おごし)弁護士に連絡し、「自死遺族支援弁護団に入りたいのでお願いします!」と言って加入した。

 というものも、私は、裁判官だった夫を自死で亡くして、司法試験を目指し合格、司法修習生としていろんなことを学ぶ中で、私と同じ母子家庭や自死遺族の方の力になりたいと強く思うようになり、いろいろ調べて行き着いた先が当弁護団の加入だった。

 最初の電話はドキドキだったが、生越弁護士は、私の話を聞き、「まず会おうか、こっちの方まで来れる?」と気さくな感じ。私も、「もちろん、伺います!」とアピール。こうして、生越弁護士と会って話をすることになった。後で知ったが、これが面接だったらしい。無事合格!いや、そもそも、不合格ってあるのだろうか・・・当弁護団に加入したいという弁護士は、そもそもやる気にあふれているので、不合格ということはないような気もしつつ・・・

2 やるべきこと

 こうして当弁護団に加入した。弁護団に入って、まずやることは、毎月1回行われる勉強会への参加。勉強会は18時から20時頃まで行われる。Zoomで行うので、自宅からでも参加可能、ありがたい。よし、私にとっては初めての勉強会、少し緊張するけど、勉強会がんばろう!と意気込んで参加する。しかし、「???!!」・・・みんなの話についていきたくても、難しい内容でわからないことが多すぎて、ついていけない・・・このままではまずい、勉強会が終わった後、再度一人でいろいろ調べ直して復習する。とにかくがんばるしかない!20時頃までの勉強会の予定ではあるが、まあ、時には議論が白熱して21時頃までかかることもある。でも、用事がある人は途中退出も〇、勉強会は録画されているので、後でその録画を見て勉強すればいい。そう、とにかくがんばるのであればいい。

 そして、次にやったことが、3月の24時間無料相談会への参加。

 生越弁護士もいる会場で参加することになった。今は、それぞれの携帯電話等に電話のアプリを入れて、自宅で相談を受けることも可能になっているが、昔は、会場に弁護士が集まって、電話相談を受けていた。このように一箇所に弁護士が集まるメリットは、実は大きい。他の弁護士の電話対応を学べるし、わからないことや協議したいことがあれば、その場で他の弁護士に聞くこともできる。初めての電話相談、ドキドキだったが、周りに当弁護団の弁護士がたくさんいるので、心強く、問題なく対応できた。しかも、他の弁護士のアドバイスの仕方等を学べたうえ、難しい事案の協議にも参加できたことで、とても充実した一日だった。

 最後に、当弁護団の総会への参加。一泊二日で行われるが、総会というより、勉強会の集大成という感じ。初日は、午後ずっと勉強会、勉強会が終わった後はお待ちかねの楽しい食事会。そして翌日、午前のほとんどは事件の振り返りというまたまた勉強。ほんと、よく勉強する弁護団。

 当弁護団に加入してからというもの、毎月の勉強会にも欠かさず出席して、24時間無料相談会で電話対応も無事に行えたことも評価され、毎週水曜日のホットラインの担当者となる資格を得ることになった。それからもう10年以上も経過しているが、未だに勉強することは多い。

3 今まで対応した事件

 今まで当弁護団で依頼を受けた事件はいろいろ、相続、過労自死、賃貸トラブル、生命保険、子どもの自死、多重債務、鉄道事故など。国家公務員が過労自死した事案で、国相手に損害賠償請求訴訟を提起し、事実上勝訴的な和解が成立し、高額の和解金を勝ち得たこともあれば、北九州市の非常勤職員(故森下佳奈さん)が上司からのパワハラ等が原因で自死したとし、市相手に遺族補償等請求訴訟を提起したが、残念ながら敗訴したこともある。しかし、実は、この敗訴した事件が未だに心に深く刻まれる事件となった。この訴訟を提起する前に、私たちは、北九州市に対し遺族補償等請求を行ったのだが、市が「非常勤職員は、条例で本人や遺族は請求できない」と回答し門前払いとした。これには、一緒に担当していた生越弁護士も驚いた。まさか、労働災害の補償を求める権利が、本人や遺族にはないということがあるのかと。労災隠しし放題ではないか!?こんなことが許されていいはずがない。一般の会社のアルバイトやパートだって労災請求できる、国家公務員の非常勤職員もできる、なぜ地方公務員の非常勤職員だけができないのか、おかしすぎる!!!こんな不合理なことが許されていいはずがないと、遺族補償等請求訴訟に加えて不当拒否に基づく損害賠償請求訴訟も併せて提起した。その訴訟の最中、原告母も何かしたいとの思いから当時の総務相宛に手紙を書き、非常勤職員の労働環境や災害補償制度を改善するよう求めた。なんと、その原告母の思いが当時の総務相に届き、総務省は2018年7月、全国の自治体に対し、非常勤職員本人らも請求できると条例に明示するよう通知し、北九州市も制度を改めることになったのである。訴訟では敗訴したが、私たちは当時の総務相と面会もでき、非常勤職員の災害補償制度も変えることができたことは、忘れられない貴重な経験となった。この故森下佳奈さんの事件については、非常勤職員の不合理な災害補償制度や厳しい労働環境に多くの記者が関心を寄せてくれて、今もなおネット上に記事等が数多く残っているので、ぜひ見ていただきたい。

4 当弁護団の実績

 自死遺族の方の力になるためには、日々勉強が大切!法律も変わるし、行政機関の通達等も変わる、手続きも変わる、やり方も変わる、裁判所の考え方も変わったりする。常に新しい情報を取り入れないと戦えない。だから、勉強は欠かせない。さらに、反省も大切、思うようにいかなかった事件については反省をして、次に生かす。当弁護団は、他の弁護士に断られた事件でも勝訴することもあるほど、実績のある弁護団。自死遺族の方を支援する団体や行政からの信頼も厚い。それもそのはず、当弁護団の弁護士は、どの弁護士も、多忙の中でも勉強や研鑽を欠かすことなく、精一杯対応するからだ。

 こうして、当弁護団の実績は積み重なり、当弁護団のHPへのアクセス件数も大幅に増加し、お問合せも増加中!毎日数件のお問合せがあることも多い。それだけ当弁護団への信頼が高いということ、ありがたい。

5 加入希望のお願い

 でも、このままでは、お問い合わせ件数の増加に対し、今いる弁護士だけでは対応できなくなるおそれが出てきた。私も数多くの事件を抱えており、これ以上は対応できないかも・・・

 というわけで、自死遺族の方の力になりたいという弁護士や司法修習生の方を大募集します!みなさま、当弁護団に加入して、一緒に自死遺族の方のためにがんばりましょう!  当弁護団への加入についてご検討されている方(弁護士及び司法修習生)は、下記記載の加入希望フォームよりお気軽にお問合せください。質問等もありましたら、遠慮なくお問い合わせくださいませ。志のある方からの連絡を心から待っています!

加入希望フォームはこちら

弁護団で共同受任することの意味

 弁護団事件の場合、他の事務所の弁護士と共同受任することが少なくありません。

 弁護士が複数名関わることのメリットは、役割を分担・経験を共有しながら方針を決定してより良い解決につなげることが可能になるということです。

 他方、共同受任することのデメリットは何だろう、と少し考えたのですが、特に思い当たりませんでした。
  「弁護士費用が2人分かかるのでは?」という質問も時々寄せられますが、そのようなことはありません。その意味で、相談者・依頼者の立場からみても、複数受任体制にはメリットが大きいと思います。

 また、自死遺族支援弁護団に所属する弁護士の事務所は、いくつかの地域に点在していますから、依頼者と対面で打ち合わせをしたり、現地調査をしたりする場合は、地理的関係を踏まえて共同受任し、依頼者と距離の近いところで仕事をしている弁護士が対応することが可能です。

 ちなみに、事務所によっては、どんな事件でも、作成する文書には事務所所属の弁護士全員の名前を代理人として表示するようなところもあるようです。そのような文書を受け取った方が「こんなにたくさんの弁護士の名前が書かれていて、とても怖かった」「大変なことになった」等と、不安な気持ちを抱かれて相談にいらっしゃることもあります。
 しかし、一つの事件に対して常に全員が打ち合わせに参加するということは現実的にはあり得ず、実質的に関われるのはやはり2~3名でしょう。
 弁護士名が多く表示された文書が届いたからといって、殊更不安になる必要はないと思います。

 最後に、自死遺族支援弁護団では、過労自死の事件を代表として、複雑困難な事件については共同受任することを原則としています。相談する弁護士に迷っている場合、共同受任体制を組んでいるかどうかも一つの考慮要素とされるといいかもしれません。

弁護団員の弁護士会での活動

当サイトの弁護士ブログを見ていただければ分かるように、我々の弁護団には、日本各地の弁護士が所属しています。普段の業務では、全国各地、それぞれ様々な分野で活動している我々ですが、「自死遺族の方々の役に立ちたい」という一点では思いを一つに、一致して活動しています。

そんな我々ですから、弁護団の活動以外でも、自死遺族の皆様の役に立てそうな活動では、顔を合わせることも多いです。例えば、日弁連の活動です。

日弁連(日本弁護士連合会)は、日本全国全ての弁護士が加入している団体で、弁護士法が定める「基本的人権を擁護し、社会正義を実現すること」を目的に、人権擁護に関する様々な活動を行っています。

その日弁連には、自殺対策プロジェクトチーム(以下「PT」といいます)が存在しています。PTは自殺予防や自死遺族支援を目的に活動をしていますが、このPTでも、当弁護団の複数の弁護士が各地域から参加して、研修やシンポジウムの講師や司会を務めたり、報告書をまとめたりと、日弁連としての活動にも尽力しています。もちろん、日弁連のPTには参加しているものの、当弁護団には所属していない弁護士もPTには参加しておりますので、様々な弁護士同士で意見交換を行って、当弁護団にとっても、PTにとっても、有意義な活動となっていると思います。

弁護士は、日弁連だけでなく、各地の弁護士会にも所属することが義務づけられています。各地の弁護士会でも、自殺予防や自死遺族支援のための専門の委員会を設けている場合があります。例えば、私の所属する神奈川県弁護士会にも、自殺問題対策部会が存在しますが、私も含め、神奈川で業務を行っている当弁護団所属の弁護士の多くも、自殺問題対策部会に所属して、活動を行っています。

どんな弁護士が、自死遺族支援弁護団に入っているんだろう、そのような疑問をお持ちになる方もいらっしゃると思いますが、当弁護団所属の弁護士は、日々、全国的な活動はもちろん、各地域での活動に参加し、様々な立場をもって活動しています。 弁護士会の活動だけで無く、当弁護団所属の弁護士が幅広い分野で、様々な立場で活動していることをまたご報告できればと思います。

遠方のご遺族からの相談について

 自死遺族支援弁護団は、大切な人を自死で亡くされたご遺族の置かれた状況に配慮しながら、ご遺族が直面する様々な法律問題を総合的に解決することを目的に結成された弁護団です。

 自死が絡む法律問題については、どのように対応するのが良いのかわからない弁護士も多いようで、当弁護団への問い合わせには、近くの法律事務所に相談したが対応を断られたというご遺族からのものも少なくありません。実際に話を聞いた中には、複数の法律問題が絡み合う事案で、そのうちの一部だけを対応し、その他の問題については適切な対応がなされないまま放置されているというケースもありました。

 当弁護団では、上記のような問題を回避し、少しでも多くのご遺族が適切な法的支援を受けられるようにするために、所属弁護士同士が毎月情報を交換し、事案によっては議論を重ねながら、お互いの経験を共有し合うことで、複雑な問題にも適切に対応できるよう研鑽しています。

 そのうえで、一定の研修を経た所属弁護士が、無料法律相談を週替わりで担当しています。担当制ですので、中には、北海道のご遺族の相談対応を、大阪の弁護士が行うということもございます。このような場合に、ご遺族の中には最寄りの弁護士の紹介を希望される方もおられますが、所属弁護士が最寄りの地域にいないということも少なくありません。

 ただ、現在では、ウェブ会議システムなどを利用することで、遠方でも顔を見ながら打合せをすることが容易ですので、弁護士が最寄りの地域にいないということは、それほど大きな障害ではなくなりつつあるといえます。

 また、当弁護団では、電話やウェブ会議システムでの相談や打ち合わせを重ねる中で、現地に直接足を運ぶ必要があると考える場合には、初回に限り、ご遺族に旅費の負担をいただくことなく所属弁護士が面談に伺う対応も行っています。

 そのため、遠方にお住まいで、最寄りの地域に所属弁護士がいないというご遺族の方であっても、まずはお気軽にご相談頂きたいと思います。必要があれば、国内どこにでも会いに行きます。

今の私にできること

 大阪で弁護士をしている、西川翔大(にしかわしょうた)と申します。

 私は、弁護士になった頃から自死遺族支援弁護団の活動に参加しています。

 大学生の頃に、仲の良い友人が身内を自死で亡くした事実を打ち明けてくれ、自死遺族の置かれた状況や辛さに初めて触れました。

 そのときは、落ち込む友人に対して、どう声をかけたらいいのか分からず、強い無力感を味わいました。

 私は、その頃から自死の問題に関心を寄せ、弁護団に参加するに至りましたが、弁護士として自死遺族のご相談を受けるようになった今も、その出来事は忘れられません。

 しかし、微力ながら今は弁護士としてできることがあります。

 まず、①ご遺族の不安や悩みにじっくりと耳を傾けて、ご遺族の気持ちに寄り添うこと。

 そして、②ご遺族の不安や悩みをひも解き、法的問題を整理していくこと。

 最後に、③可能な法的手段を用いて、ご遺族の希望を実現するために尽力すること。

 当弁護団では、毎週相談担当者が決まっており、その週の担当者が水曜日12時~15時のホットラインとその週のホームページへの問合せに対するご相談に対応していきます。

 辛く苦しい状況にあるご遺族が、ホットラインやこのホームページを見つけて、弁護士に連絡をすることだけでも、とてつもないエネルギー要することだと思います。

 ご遺族がようやくたどりついた相談先で、私が相談担当者となることも何かのご縁といえます。

 私が担当者となったからには、ご遺族が少しでも不安や悩みを解消し、ほっと一息つけるように、今の私にできることを全力で行い、少しでも力になれるように尽力したいと思います。

自死遺族弁護団の日頃の取り組み

このブログをご覧の方の中には、まだ自死遺族支援弁護団(以下「当弁護団」と呼びます)に相談をする前の状態で、どんな弁護士が相談に乗ってくれるのか心配に思いつつ、電話しようかやめておこうか、悩んでおられる方もきっとおられるのではないかと思います。

当弁護団では、毎週水曜日の正午から午後3時まで、共通の電話番号で相談ダイヤル(ホットライン)を設け、またメールでも相談を受け付けています。全国各地の当弁護団に所属する弁護士が持ち回りで電話やメールの対応をしています。相談を担当している弁護士は、定期的にカンファレンスを行っており、相談者から聞き取るべき事実に漏れがないか、もっとより良いアドバイスができるのではないかなど振り返る機会を設けています。

概ねひと月に一度のペースで勉強会を催し、少なくとも年に一度、弁護団員が一同に介して、各弁護士の抱えている自死にまつわる事件の報告、最新の裁判例、行政の対応の変更などについて学び、研鑽を積んでいます。弁護団の中には、出張などで全国各地の裁判所に事件を抱えた弁護士が複数いますから、東京や大阪などの大都市以外の街にお住まいの方であっても、適宜対面で相談をお聞して受任することも可能です。地方にお住まいの方だからといって、相談しにくいなど気になさらないで下さい。最近は、裁判手続きのIT化なども始まったことにより、以前より地域性をさほど意識せずに弁護士に依頼することが可能になっているという事情もあります。

このように、当弁護団は、より良い相談が出来るよう、自死にまつわる研鑽を常時積むとともに、都市部のみならずさまざまな地域でフットワーク軽く対応しています。少しでも当弁護団のことを知っていただき、少しでも安心してご連絡いただければ幸いです。

当弁護団へのご相談はこちらから

10年目を迎えることについて(信頼される弁護団として)

 自死遺族支援弁護団は2020年12月で10年目を迎えます。

 自死遺族支援弁護団は弁護士の集まりですが、弁護士というと皆さんはどのようなイメージをお持ちでしょうか。

 バリッとしたスーツを着て、金ぴかの弁護士バッジをつけて、かっこよく証拠を発見し、法廷でも裁判官や相手方弁護士や証人を論破するというイメージをお持ちの方もいらっしゃると思います。

 また、弁護士といえば仏頂面で、融通が利かず、何言うと怒られそうなイメージをお持ちの方もいらっしゃるでしょう。

 最近だとテレビコマーシャルを思い出す方もいらっしゃるかも知れません。

 我々は、自死遺族の方々から、温かで頼れるイメージを持って頂きたいと考えています。 

 自死遺族の方々にとっての法的問題は、家族を亡くした悲しみや自責の念、ご自身の体調の問題、自死に対する偏見などが存在するため、普通の法的問題と比較して精神的な負担が重いといえます。

 自死遺族の方々にとって法的問題を解決することは、高く険しい山を登るようなものです。そして、弁護士の役割は、一緒にその高く険しい山を登るガイドやパートナーであるべきだと考えます。

 登山の途中では様々なことが起こります。引き返したくなることもありますし、雨や風に打たれることもあります。登っていた道が行き止まりのこともあります。

 そのような苦しい状況でも信頼して頂くためには、弁護士は、高い技術を身につけることは当然として、自死遺族の方の人格や尊厳を尊重し、その一環として可能な限りの説明とコミュニケーションをとることが必要です。そして、このような弁護士の姿勢が、温かで頼れるイメージにつながって欲しいと考えています。

 これからも、またこれからも、自死遺族の方々から温かで頼れると感じで頂ける弁護団であり続けるため努力をして行きたいと思います。

弁護士ができる遺族支援とは・・・

私たち弁護士に何ができるんだろう・・・?

 遺族の方の願い「あの子を返して」「あの人、あの子に遭いたい」には、応じてあげられない・・・

 だから、せめて、「なんでこんなことに・・・」「一体何があったの?」という知りたい気持ちには応えたい・・・

 もっとも、本当に何があったのか、全てを知る術はないけれど・・・

 できるだけ何があったのかを一緒に探していくことはできます。

 情報開示請求や証拠保全などの法的な手続きを利用し、亡くなった方に一体何が起きていたのか、調べることもできます。

「今後、どうやって生活していったらいいの?」などの不安についても、遺族年金などの制度について説明し、安心して生活できるようにアドバイスします。

 労災請求手続き、大家さんからの損害賠償の請求、住宅ローンなどの借金への対応、生命保険の請求などについては、当弁護団の弁護士の腕の見せ所です。

 そして・・・

 遺族の方が思い悩む損害賠償請求・・・

 働きすぎやパワハラ、いじめなどで亡くなった場合、会社や学校、加害者への損害賠償請求についても、証拠集めに尽力するとともに、裁判例や今までの経験を踏まえて見通しを行い、訴訟を提起するかどうかについて一緒に考えます。

「先生、娘の命の値段を決められるみたいで・・・なんだかやりきれないです」
「裁判しても、あの子は帰って来ないし・・・」
「裁判することで自殺(自死)したことが知られるのがこわい・・・」
「これ以上つらい思いはしたくない・・・」

などの不安な声にもしっかり対応し、遺族の方の生活を守りながら、遺族の方に寄り添いながら、訴訟手続きを行います。

 当たり前のことですが、遺族の方が望まないことはしませんのでご安心ください。

私たち弁護士にできる遺族支援とは・・・

「遺族の方の声にしっかりと耳を傾け、弁護士としてしかるべき対応をすること」

そう思っています。

遺族支援とは何か ①「遺族支援」が生まれるまで

自殺対策に関わるようになって、10年以上の月日が過ぎました。少し過去を振り返りながら、法律家からみて遺族支援とは何なのか、私個人の考えを述べてみたいと思います。

第1回目は、「遺族支援」が生まれるまでについて述べたいと思います。自殺対策には大きく分けて「自殺予防」と「遺族支援」という領域があるのですが、自死遺族支援弁護団が主として手がける「遺族支援」という領域がどのように生まれ、発展してきたかを、振り返ります。

私が自殺対策と関わるようになったのは、自殺対策基本法が制定(2006年)された直後の頃でした。当時の私はまだ弁護士になる前で、一当事者としてNPOが開催していた遺族の分かち合いに参加していました。その後、分かち合いの参加者に誘われて、自殺予防に関するシンポジウムにも顔を出すようになりました。自殺者は3万人を超え、3万人を視覚的に理解するための例として東京マラソンの出走者の映像を見たことを覚えています。

当時は、自殺予防と遺族支援はそれほど明確に区別されていなかったように思います。自殺対策基本法が制定された原動力の一つは遺族の声でしたから、自殺予防を推進するにも遺族の力が必要な時期でした。そして何より、遺族が抱えるさまざまな問題がまだリストアップされていない時期でしたので、遺族支援の必要性自体がまだ明確になっていない時期でした。遺族支援は明確に意識されないながらも自殺予防にぼんやりと包摂されている、そんな時期だったように思います。

その後、遺族が遺族であるがゆえに抱える困難が徐々に明らかになっていきます。
従来からある過労死に加え、自死であることを理由に特別な戒名をつけられた、死因は隠して葬儀は家族だけで行った、近所の目が怖くて買い物に行けない、犯罪でもないのにニュースで実名報道された、周囲に迷惑かけてすみませんでしたと謝罪するよう求められたなど、遺族が社会と接触する際に経験したトラブルについて、多くの声がNPOなどに寄せられるようになっていきました。

詳細は次回以降に述べますが、トラブルの背景には、自死というものに対する誤った理解や偏見があります。また、これらトラブルの多くは周囲とのコミュニケーションに関するもので、客観的に可視化することが難しかったため、自殺対策に関わる人たちの間でも共通認識となるまでには時間がかかりました。私もとある弁護士会の委員会でこの話をしたとき、遺族の考えすぎではないかと言われたことを覚えています。